令和 4年 9月 定例会(第4号) 令和4年釜石市議会9月
定例会会議録--------------------------------------- 令和4年9月8日木曜日
--------------------------------------- 議事日程 第4号 令和4年9月8日(木) 定例会 午後1時会議を開く第1 本日の
会議録署名議員の指名第2 市政に関する一般質問(続) 7 (1)
保健福祉行政について 1番 古川愛明議員 (2)
危機管理行政について 〃 8 (1) 住民の生命と財産を守る防災対策について 8番 高橋松一議員 (2)
特定空き家対策について 〃 (3) 市民体育館の利用再開について 〃 (4) 新庁舎が背負う東部地区の発展について 〃 9 (1)
新型コロナウイルス感染症について 6番 深澤秋子議員 (2) 被災者の医療費・介護利用料について 〃 (3) 移動期日前投票所について 〃 以上
--------------------------------------- 本日の会議に付した事件第1 本日の
会議録署名議員の指名……………………………………………………… 132第2 市政に関する一般質問(続)…………………………………………………………〃 7 (1)
保健福祉行政について 1番 古川愛明議員……〃 (2)
危機管理行政について 〃 … 135 8 (1) 住民の生命と財産を守る防災対策について 8番 高橋松一議員… 149 (2)
特定空き家対策について 〃 ……〃 (3) 市民体育館の利用再開について 〃 … 150 (4) 新庁舎が背負う東部地区の発展について 〃 ……〃 9 (1)
新型コロナウイルス感染症について 6番 深澤秋子議員… 163 (2) 被災者の医療費・介護利用料について 〃 … 165 (3) 移動期日前投票所について 〃 ……
〃--------------------------------------- 出席議員(16名) 議長 木村琳藏君 副議長 菊池秀明君 1番 古川愛明君 2番 磯崎翔太君 3番 三浦一泰君 4番 川嶋昭司君 5番 野田忠幸君 6番 深澤秋子君 8番 高橋松一君 9番 遠藤幸徳君 10番 平野弘之君 11番 千葉 榮君 12番 佐々木 聡君 13番 細田孝子君 14番 山崎長栄君 16番 佐々木義昭君 欠席議員(1名) 15番 水野昭利君
--------------------------------------- 説明のため出席した者 市長 野田武則君 副市長 晴山真澄君
総務企画部長 佐々木 勝君 市民生活部長 菊池公男君
保健福祉部長 小笠原勝弘君 産業振興部長 平松福壽君 建設部長兼復興管理監 本間良春君
文化スポーツ部長 臼澤 渉君 危機管理監 佐々木道弘君 総合政策課長 中村達也君
総務課長併選挙管理委員会事務局長 金野尚史君 財政課長 佐野正治君 資産管理課長 千葉博之君
市民生活部次長兼
まちづくり課長 平野敏也君 市民課長 三浦 薫君 健康推進課長 鈴木伸二君
高齢介護福祉課長 三浦功喜君 子ども課長 千葉裕美子君 統括保健師 佐々木尊子君 商工観光課長 猪又博史君
スポーツ推進課長 佐々木 豊君
防災危機管理課長 川崎浩二君
地域包括ケア推進本部事務局長 小田島史恵君 会計管理者 佐々木絵美君 水道事業所長 今入義章君 教育長 高橋 勝君 教育部長 小池幸一君
教育委員会総務課長 山崎博美君 学校教育課長 浅野純一君
選挙管理委員会委員長 神林知明君 監査委員 小林俊輔君
--------------------------------------- 事務局職員出席者 事務局長 村上純幸 事務局次長 小山田富美子 事務局次長 坂下
透--------------------------------------- 午後1時会議を開く
○議長(木村琳藏君) 本日の出席議員は16名で定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 欠席の届出は、15番水野昭利君の1名であります。 直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第4号により進めます。 釜石市議会は、申合せによりクールビズを実施しております。暑いと思われる方は、上着を脱いでも結構です。 また、
新型コロナウイルス感染症感染防止のため、1時間に一度、換気のため10分程度の休憩を設けます。 また、傍聴の方、市当局、議員の議場内でのマスク着用と、マスクを着用したままでの発言に努めるようお願いします。 多人数が集合している状況であることを考慮し、効率的な会議の進行に御協力をお願いいたします。
---------------------------------------
○議長(木村琳藏君) 日程第1、本日の
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員には、会議規則第81条の規定により、議長において、12番佐々木聡君及び13番細田孝子君を指名いたします。
---------------------------------------
○議長(木村琳藏君) 日程第2、市政に関する一般質問を行います。順次質問を許します。 1番古川愛明君、登壇願います。 〔1番
古川愛明君登壇〕
◆1番(古川愛明君) 創政会、古川愛明です。 東日本大震災から11年5か月が過ぎ、壊れた町も震災前以上の新しい町並みとなり、生活もやっと落ち着くのかと思いましたが、何か騒々しい日々になっていると思うのは私だけでしょうか。コロナのせいでしょうか、いや、漏えい問題のせいでしょうか。今こそ浩然の気を養いたいものです。浩然の気とは、無限に大きく何物にも屈しない強さがある。平生より義を尽くし、まっすぐな心を養えば、精気が天地の間に満ち満ちてくるという意味であります。 先日亡くなりました稲森和夫氏は、状況の奴隷になるなと言っておられます。今こそ現況を冷静沈着に見て、対応に当たることが肝要かと私は考えます。 質問に入ります。 今回の質問は2件です。1つ目は
保健福祉行政について、2つ目は
危機管理行政についてであります。 最初に、
保健福祉行政についてお伺いいたします。
重層的支援体制整備事業についてお伺いいたします。
厚生労働省ホームページによりますと、その背景について次のようにあります。
社会福祉法改正により、
重層的支援体制整備事業が創設されました。この事業の創設は、これまでの福祉制度、政策と、人々の生活そのものや生活を送る中で直面する困難、生きづらさの多様性、複雑性から現れる支援ニーズとの間にギャップが生じたことを背景としています。 日本の社会保障は、人生において典型的と考えられる課題の解決を目指すという基本的なアプローチの下で発展してきました。このため、日本の福祉制度政策は、子供、障がい者、高齢者といった対象者の属性や、要介護、虐待、生活困窮といったリスクごとに制度を設け、現金、現物給付の提供や
専門的支援体制の構築を進めることで、その内容は質量ともに充実してきました。 一方で、人々のニーズに目を向ければ、例えば社会的孤立をはじめとして、生きる上での困難、生きづらさはあるが既存の制度の対象となりにくいケースや、いわゆる8050やダブルケアなど、個人世帯が複数の生活上の課題を抱えており、課題ごとの対応に加えて、これらの課題全体を捉えて関わっていくことが必要なケースなどが明らかになっています。 このような困難さ、生きづらさの多様性や複雑性は以前も存在していましたが、その中で、かつては血縁、地縁、社縁などの共同体の機能がこれを受け止め、また安定した雇用などによる生活保障が強かった時点では、福祉政策においてもこのことは強く意識されてこなかったのだと考えられます。 しかし、日本社会を特徴づけていた社会の在り方が変わり、それに伴って国民生活も変化する中で、様々な支援ニーズとして現れてきています。そして、これまでの福祉政策が整備してきた子供、障がい者、高齢者、生活困窮者といった対象者ごとの支援体制だけでは、人々が持つ様々なニーズへの対応が困難になっています。 その一方で、地域の様々な動きに目を向けると、人と人とのつながりや参加の機会を生み育む多様な活動を通して、これまでの共同体とは異なる新たな縁が生まれています。その中には、特定の課題の解決を念頭に始まる活動だけでなく、参加する人たちの興味や関心から活動が始まり、それが広がったり横につながったりしながら、関係性の豊かなコミュニティーが生まれている活動もあります。 このように、社会の変化に伴って生じている課題とこれからの可能性の両方に目を向けた上で、
重層的支援体制整備事業は、必須事項として、1、全ての人々のための仕組みとすること、2、これまで培ってきた専門性や政策資源を生かす設計とすること、3、実践において創意工夫が生まれやすい環境を整えることの3つの支援を一体的に実施することとしています。 事業の内容としては、社会福祉法第106条の4第2項に規定しており、
包括的相談支援事業、
参加支援事業、
地域づくり事業、
アウトリーチ等を通じた
継続的支援事業、多
機関協働事業と5つの事業があります。また、全ての市町村が実施する必須事業だけではなく、実施を希望する市町村の自主的な手挙げに基づく任意事業もあります。これらの事業に対して、釜石市はどの事業に取り組みたいと考えているのかお伺いいたします。また、どのような展開を考えるのかお伺いいたします。 さらに、6月定例会で予算化しました包括的支援の
仕組みづくりですが、その事業の内容は、
かかりつけ医等と
医療保険者等の情報連携の
仕組みづくり、
社会資源データベース構築と社会的処方の
仕組みづくり、地域特性等の分析とあるのですが、その進捗状況をお伺いします。 それに、先ほど述べました
重層的支援体制整備事業に若干似ているように思えるのですが、その関係性についてお伺いいたします。 さらには、
地域包括ケアシステムですが、たとえ重度の要介護状態になっても、最期まで住み慣れた地域、自宅で自分らしい暮らしを続けることができるようにと国が進めている仕組みです。医療、介護、保健、福祉、介護予防、生活支援、住まいの各資源を発掘し、整備し、組み合わせながら包括的に提供される仕組みですが、
地域包括ケアシステムと
重層的支援体制整備事業も関係があると私は考えますが、
地域包括ケアシステム、
包括的支援体制、
重層的支援体制整備事業の関連性について、どのようになっているのかお伺いいたします。 次に、聴覚障がいについてお伺いいたします。 聴力レベルがそれぞれ70デシベル以上のものが
障害者程度等級表で6級となり、
身体障害者福祉法において身体障害者と認定され、
身体障害者手帳が交付されます。70デシベル以上で
身体障害者手帳を交付された障がい者は、補聴器など購入の際に公的な支援を受けられます。しかし、認定されていない41デシベルから69デシベルの中等度の難聴者には、公的支援はありません。 補聴器を使い、認知症の進行を抑制するというデータもあります。難聴があると、会話を聞き取りにくいために周囲との会話を楽しめなくなり、ストレスとなり、会話をしなくなってしまうこともあると言われております。そのため、日常生活が不活発になりがちとなり、社会的孤立など認知症のリスクとなります。ですから、中等度以上、41デシベルから69デシベルの難聴の人も、補聴器を使うメリットはとても大きいと考えられます。 このことから、釜石市の制度として中等度の方々へ支援、補助制度を検討することはできないものでしょうか、お伺いいたします。 最後に、日本海溝・千島海溝地震の津波対策で、
特別強化地域指定についてお伺いいたします。 東日本大震災から11年5か月が過ぎ、ハード面での復興事業が終了し、これからは安心・安全に暮らせると考えていました。しかし、次なる地震・津波が予測され、国、岩手県から最大クラスの津波浸水想定がなされ、説明会などが行われました。 政府は、
改正特別措置法により日本海溝・千島海溝沿いでの発生する巨大地震対策で、津波による甚大な被害が出るおそれのある地域を
津波避難対策特別強化地域として今秋にも指定するとあります。同様の対策が先行した
南海トラフ巨大地震では、津波発生後30分以内に30センチ以上浸水することが
特別強化地域の主な指定基準となっております。 当市は、
特別強化地域に指定されるものと思いますが、当市が
特別強化地域に指定されるためのアクション、アプローチはなされているのかお伺いいたします。 また、
東日本大震災復興工事などでなし得なかった課題は多かったように思います。
特別強化地域に指定された場合に、被害低減の目標や基本的な対策への取組方、考え方などはどのようになされるのかお伺いいたします。 以上、壇上より質問は終わります。再質問は自席より行います。御清聴ありがとうございました。
○議長(木村琳藏君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 古川議員の御質問にお答えをいたします。
重層的支援体制整備事業への取組と今後の展開についての御質問でございます。 近年、地域や家族など共同体としてのつながりが弱くなり、支え合いの力が低下してきている中で、生活課題を抱えながらも相談する相手がなく、孤立するおそれがある世帯が見受けられるようになっております。また、生活課題も複雑化や複合化が進んでおり、介護、障がい、子供、生活困窮といった単一の分野の制度利用や支援だけでは十分に対応できないケースも増加しております。 こうした中で、国は
地域共生社会の構築を次の時代の大きな目標に設定しており、地域住民が抱える課題が複雑化、複合化する中で、従来の高齢者や障がい者、子供などの属性にとらわれない包括的な支援体制を構築し、市町村の創意工夫で円滑に事業が実施できる仕組みが必要であるとし、令和3年度に社会福祉法に基づく新たな制度として
重層的支援体制整備事業が創設されました。 当市でも、令和3年に策定した釜石市
地域福祉計画において、「あらゆる人の幸せをみんなで考えつくるまち」を基本理念に掲げ、地域を構成する全ての人々が主役となり、お互いを思いやる心を持ちながら、支え合い、助け合うことができる
地域共生社会の実現を目指していくこととしておりますので、その実践的な事業となる
重層的支援体制整備事業には積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
重層的支援体制整備事業は、具体的な事業内容として3つの支援の柱があります。 1つ目は相談支援で、介護、障がい、子供、生活困窮など各分野の相談支援に関する事業を一体的に実施し、相談者の属性や世代、相談内容にかかわらず相談を受け止める
包括的相談支援事業を実施するものです。受け止めた相談の内容によっては、複合的な課題を抱える相談者に対応する
支援関係機関の役割・関係性を調整する多
機関協働事業での検討や、
アウトリーチ等を通じた
継続的支援事業を行います。 2つ目は参加支援で、分野ごとの既存の取組では対応できないニーズに対応するため、必要な資源の開拓や地域の社会資源の間をコーディネートし、相談者と
支援メニューのマッチングなどの事業を実施するものであります。 3つ目は地域づくりに向けた支援で、各分野の地域づくりに関する事業を一体として実施し、対象者が地域社会から孤立することを防ぐとともに、地域における多世代の交流や多様な活躍の場の確保に向けた支援を実施するものであります。
重層的支援体制整備事業を本格的に実施するためには、これらの事業を一体的に進めることが求められますが、事業内容が多岐にわたっていることから、一度に全ての事業を実施することは難しいと考えており、まずは事業内容の具体的な把握や他自治体の取組事例などの情報収集に努めるとともに、事業を効果的に進めるためには庁内連携が重要となりますので、関係部署の共通理解を進めてまいります。 その上で、令和5年度においては、あらゆる分野の相談を受け止める
包括的相談支援事業と、課題が複雑化、複合化したケース等に対し、関係者の役割を整理し、支援の方向性を示す多
機関協働事業に着手したいと考えております。これらの事業を着実に進めながら、さらに翌年度以降の本格実施に向けて、課題の整理や事業効果の検証等に取り組んでまいります。 以上をもちまして私からの答弁は終わりますが、引き続き関係部長等が答弁をいたします。
○議長(木村琳藏君)
保健福祉部長。 〔
保健福祉部長小笠原勝弘君登壇〕
◎
保健福祉部長(小笠原勝弘君) 私からは、包括的支援の
仕組みづくり事業の進捗状況についてほか3件の御質問にお答えします。 まず、包括的支援の
仕組みづくり事業の進捗状況についての御質問ですが、当事業は国のモデル事業を活用し、複数の事業によって構成しているもので、
地域包括ケアシステムの充実に資する取組として部局横断的に推進しているものです。 事業内容として掲げている
かかりつけ医等と
医療保険者等の情報連携の
仕組みづくりについては、現在、釜石医師会との連携により2つの取組が進められております。 1つは、健康診査の受診勧奨の取組で、7月に市と釜石医師会の連名によるチラシやポスターを作成し、
医師会事務局が会員である各医療機関を個別訪問しながら配布しており、趣旨説明を行っているところです。 もう一つは、市の健康診査を受診した結果、C判定となった方などを対象とした、市と医療機関等の情報連携体制の構築の取組です。この取組は、健診のC判定者等が医療機関を受診した際の治療方針等を市にフィードバックすることにより、その後の保健指導等に生かそうとするものです。 医師会や保健指導等の担当部署との協議を重ねた結果、現在では情報連携のための
アセスメントシートが完成しています。また、
医師会事務局がそのシートを回収し、取りまとめの上、市に送達する情報連携のフローが構築され、8月末から運用が開始されているところです。今後、保健指導等の結果をその後の治療方針に生かしていただくために、結果を市から医療機関にフィードバックする仕組みを検討し、年度末に向けて調整していく予定です。 次に、
社会資源データベース構築と社会的処方の
仕組みづくりについてですが、社会的処方とは、社会的孤立や健康不安を抱える人に、薬を処方するのではなく、地域の活動団体などを紹介し、つなぐことにより健康課題を解決しようとする取組です。 これまでに、
地域包括ケア推進アドバイザーや関係機関等と協議を重ね、社会的処方の対象者、アセスメントの様式、情報連携の方法等について協議を行い、運用に向けた関係機関の調整を行っています。 また、
社会資源データベースの構築については、収集すべき項目と入力様式について検討を行い、今後9月から10月にかけて、各
地区生活応援センターと
社会福祉協議会の
生活支援コーディネーターが把握している情報を登録する予定としています。 次に、地域特性等の分析については、社会的処方の取組等の知識を有する
コンサルタント会社と委託契約を締結して実施しているもので、分析業務のほか、今回の事業全般について助言をいただいているものです。 今回、分析に必要とされているデータは、
国保データベースシステムで管理されている1人当たりの医療費や
医療機関受診動向、特定健診及び特定保健指導の受診率、がん検診の受診率、
高齢者現況調査結果、社会参加資源の分布状況などですが、現在、特定の個人が識別されない形での情報を提供していただくよう関係部署に依頼をしている段階です。 このほか、当事業では、
包括的相談支援体制の構築と住民主体の
地域づくりプラットフォームの構築についても取り組むこととして事業実施計画に盛り込んでおります。 前者については、介護、障がい、子ども・子育て、生活困窮など複合的な課題を抱える相談者の困り事を取りこぼさない仕組みの構築を目指して、相談窓口を持つ庁内関係課を中心として検討することとしており、現在は検討の準備段階にあります。 後者については、各
地区生活応援センターが中心となり、住民や社会福祉法人などが主体的に参画する
地域づくりプラットフォームの構築を推進しようとするもので、昨年度立ち上がった
平田地区生活応援センターの
コミュニティカフェ、つながるカフェを横展開するため、取組の見える化を行い、他の地区でも実施が可能かどうか関係者と協議をしているところです。 次に、
重層的支援体制整備事業と包括的支援の
仕組みづくりの事業との関係性についての御質問ですが、包括的支援の
仕組みづくり事業は、
重層的支援体制整備事業実施に向けた調査検討事業という位置づけとしており、本事業を構成している複数の事業が
重層的支援体制整備事業の各事業を構成し得る要素として組み立てています。 例えば、社会的処方の取組は、
重層的支援体制整備事業における参加支援や地域づくりに向けた支援に資する取組の一部となることを想定しています。また、
包括的相談支援体制構築に向けた取組と、
かかりつけ医等と
医療保険者等の情報連携の
仕組みづくりについては、
重層的支援体制整備事業における相談支援と参加支援、そして住民主体の
地域づくりプラットフォームの構築については、地域づくりに向けた支援と参加支援、相談支援におけるアウトリーチ、訪問等によるつながりを通じた
継続的支援事業などに資するものとして位置づけています。 本年度の包括的支援の
仕組みづくり事業の取組状況や結果を踏まえて、今後の
重層的支援体制整備事業の構築や実施計画の策定に反映させてまいりたいと考えております。 次に、
地域包括ケアシステム、
包括的支援体制、
重層的支援体制整備事業の関連性についての御質問ですが、
地域包括ケアシステムは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援が包括的に確保される体制の構築を目指して取り組まれてきました。 平成28年に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランにおいては、少子高齢化・人口減少、地域社会の脆弱化等、社会構造の変化の中で、地域住民が様々な生活課題を抱えながらも住み慣れた地域で暮らしていけるよう
地域共生社会の実現が盛り込まれ、国が目指すものとして位置づけられております。 この
地域共生社会は、高齢者のみならず、障がい者や子供など生活上の困難を抱える方が地域において自立した生活を送ることができるよう、地域包括ケアの理念を基盤として、地域住民による支え合いと公的支援が連動して地域を丸ごと支える包括的な支援体制を構築することで、切れ目のない支援を実現することを目指しています。 また、
地域共生社会の実現に向けて、平成29年の改正社会福祉法により、住民相互の支え合いの体制づくりや関係機関の連携による包括的な支援体制を整備することが市町村の努力義務とされたところであります。 さらに、令和2年に成立した
地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律においては、
地域包括ケアシステムの構築の目途とした2025年からさらに2040年を見据えて、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応する市町村の取組として
重層的支援体制整備事業の創設が位置づけられました。 当市では、釜石版
地域包括ケアシステムにより、従前から高齢者に限らない全市民を対象とした支援体制の整備に取り組んできており、
重層的支援体制整備事業は当市のこれまでの取組を一層進化させるものであると捉えており、庁内における連携体制の強化を図りながら継続して取り組んでまいります。 次に、市の制度として難聴の中等度の方々への支援、補助制度を検討することはできないかとの御質問ですが、昨年の市議会9月定例会において、加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的支援制度等の創設を求める意見書が可決され、国に提出されており、岩手県議会からも同様の趣旨の意見書が提出されております。市議会3月定例会においては、本件に関係する質問に際して、意見書に対する国の動向を注目し、情報収集に努め、検討していくとお答えしておりました。 加齢性難聴は、高血圧や糖尿病などとともに認知症の危険因子とされております。難聴であることが直接的に認知症を誘発するというものではなく、難聴により音や人の声が聞き取りにくくなることで人とのコミュニケーションが減り、社会とのつながりが持てず、認知症になる可能性を高めていると言われております。 当市の現行制度では、聴覚の障がいで
身体障害者手帳を所持している高齢者の難聴者につきましては、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づき、補聴器購入費などの公的支援を受けることができますが、
身体障害者手帳の認定基準に達しない高齢の難聴者は支援対象となっていないところです。
身体障害者手帳の認定基準に達しない難聴の方への助成について、県内の自治体の取組状況を調査した結果では、遠野市、大船渡市、九戸村で既に実施しており、久慈市においては年内の実施を予定していると伺っております。助成対象者の聴力レベルについては、軽度難聴と中度難聴の境界とされる40デシベルから、
身体障害者手帳取得の基準である70デシベルに達しない範囲で、各自治体それぞれ基準を定めております。 当市としても、高齢化が一層進行している中にあって、加齢性難聴の方が尊厳を持ち、明るく閉じこもらない日常生活を過ごすことができるよう支えていくことは、認知症を予防し発症を遅らせる上で意義があるものと認識しているところですが、市の財政負担も勘案しつつ、引き続き国の動向や県内自治体の取組状況について、より詳細な情報収集に努めながら検討を行ってまいります。
○議長(木村琳藏君) 危機管理監。 〔危機管理監佐々木道弘君登壇〕
◎危機管理監(佐々木道弘君) 私からは、
危機管理行政についての御質問にお答えします。 国におきましては、令和3年12月に内閣府が公表いたしました日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震による被害想定を受け、
改正特別措置法が5月13日の参議院本会議において成立いたしました。内容としましては、内閣総理大臣が日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に伴い津波が発生した場合に、特に著しい津波被害が生じるおそれがある地域を
特別強化地域として指定し、その指定に当たっては、科学的に想定し得る最大規模の地震を想定して行うものとされております。 また、この
特別強化地域として指定するときは、あらかじめ関係都道府県の意見を聞かなければならないとされており、当市におきましても、本年6月下旬に岩手県から
特別強化地域の指定について意見照会を求められております。当市といたしましては、
特別強化地域の指定について、異存なしとして回答いたしました。 また、津波避難
特別強化地域に指定された場合の被害低減の目標や、基本的な対策への取組方、考え方についてでありますが、指定を受けた各市町村においては、津波避難対策緊急事業計画を作成し、その計画に基づき実施される津波からの避難施設その他の避難場所の整備や避難経路の整備等に関する事業に対して、国庫負担割合が通常の2分の1から3分の2にかさ上げされることとなっております。 報道によりますと、本年秋口を目途に
特別強化地域の指定がなされるとのことですが、当市といたしましても、指定を受けた際には国及び県と連携を取りながら津波避難対策緊急事業計画を速やかに策定することとし、自主防災組織の活動強化や避難訓練の実施などを通じて地域の課題や意見の収集を行うなど津波避難対策緊急事業計画策定の準備を進め、ハードとソフトの両面で津波避難体制の構築に努めてまいります。 以上をもちまして答弁を終わります。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 再質問を行います。 まず最初に、
危機管理行政から行いたいと思います。 津波避難対策緊急計画は、どのようなことを想定し、重点施策はどのようなことをお考えなのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
防災危機管理課長。
◎
防災危機管理課長(川崎浩二君) こちらの緊急事業計画につきましてですが、これまで岩手県のほうからこの事業計画に関する説明会、本年6月と、直近では今週9月6日に説明会が開かれております。 対象となる市町村では、推進計画とともにこの地震津波災害対策の緊急事業計画、この2つの計画策定が求められております。津波避難対策緊急事業計画は、この推進計画に基づいて作成されるものでありますが、この推進計画で定めた事業のうちハード整備に関する事業、こちらを緊急事業計画では想定しております。 答弁でも申し上げましたとおり、避難施設その他の避難場所の整備、それから避難路その他の避難経路の整備ということで、計画の中身につきましては、これまで岩手県の津波浸水想定の説明会ですとか地域の自主防災組織、町内会様との話合いの中からいただいた地域の避難計画に関する課題、こういった御意見を踏まえまして、当市の地域事情やそれぞれの地区の避難対策に必要とされる計画を策定してまいりたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) そのハード整備についてですが、鵜住居地域会議のエリアによりますと、14.5メートルの水門と防潮堤が整備されたことから、前の震災の場合なんですけれども、復興事業で新たな避難道の整備は不要とされてきました。したがって、今年3月に発表された岩手県の津波浸水想定を見ると、現状よりもさらに高台避難が求められております。例えば、鵜住居地区では小中学校裏の高台に配水池が整備される予定でございまして、こうした場所へアクセス可能な経路をさらに日向地区まで延長すれば、学校へ避難した方々も孤立せずに済むのではないかと思います。あるいは、市内に整備された復興アパートの外階段を上ると、そのまま屋上に避難できるようにしたり、空き室が出ているわけですから、その空き室を最上階に持っていって、そしてその最上階を壁を破るなんかして整理して、その場所を避難所として活用されたらいかがなのかどうかと考えますが、いかがでしょう。
○議長(木村琳藏君)
防災危機管理課長。
◎
防災危機管理課長(川崎浩二君) 津波避難対策緊急事業計画、こちらは先ほど申し上げましたとおりハード整備に関する事業の中身ということで、この中身につきましては、繰り返しになりますが、当市の地域事情やそれぞれの地区の避難対策に必要とされる計画を想定してございます。御提案いただいた中身につきましても、現地を確認しながら、その実現可能性を見極めてまいりたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) まあ何というか今回の震災って、前回の震災って、言ったらよいか分かんないですけれども、実際大変な経験しているわけですから、今その経験を生かした対策で、次には1人の犠牲者もないような対策になっていただければと思います。 次に、大雨や地震津波の際の拠点避難所開設についてですが、今現在は全てが行政主導で行われているように私は思います。行政主導じゃなくてリーダーを地域の方々に、要するに地域会議や自治会、町内会等の役員さんたちを、マニュアルをつくってリーダーになれるように指導、訓練していただければと思うんですけれども、そうすれば、大体事が起きれば、行政の方々というのは、津波の場合ですけれども、来られないことが多いことは事実ですよね。やはり地域の方々、ふだん一緒にやっている方々にマニュアルなどを設けて訓練して、その人たちにいろいろやってもらう。それで、2次避難所にはもちろん行政が携わって構わないと思うんですけれども、その辺のことはどう考えるのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
防災危機管理課長。
◎
防災危機管理課長(川崎浩二君) 御提案いただきました、地域が自主的に避難所を運営するという方法、これは避難所運営としては理想的な、我々が目指す形だと考えております。ぜひそうした避難所開設訓練を市と地域が話し合って、訓練に向けて実現してまいりたいと考えております。 また、昨今の市内のコロナの感染状況を踏まえますと、自宅療養者が拠点避難所に避難するというふうなことも想定されております。今、学校、教育委員会と協議を進めているところではありますが、一般避難者と自宅療養者の双方の対応を考えますと、どうしても市職員だけでは対応が不十分であると認識しております。ぜひそのあたりの事情も地域の皆様にお伝えしながら、対応を検討してまいりたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) やはりそういうことで地域のことは地域でしっかりと分かっているはずなんで、そして気心のあった同士で活動する。実際、市の職員の訓練は度々設けてやっているんだろうけれども、実際その場に地域の役員さんたちも入れればいいと思うときがたまたまあるんですけれども、実際今はそういう状況じゃなくて、それをいろいろ言うと、やはり今の危機管理の人数でどこまでできるんだか分かんないですけれども、何か本当にいろいろな場面で、訓練を受けた職員の手助けもいただきながら、地域でやれればいいかなと私は思うんですけれども、どう考えるのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君) 危機管理監。
◎危機管理監(佐々木道弘君) どうもありがとうございます。おっしゃるとおり、そこが我々の目指すべきところでございますし、あと我々どうしても、7名の人数でやっておりまして、全てに手が回らないというのは全くおっしゃるとおりでございます。いろいろな多くの方々のお力をお借りしながら、そういった対策というものを進めていかなければならないと思っておりますので、いずれいざ発災となったときに、今、古川議員おっしゃったようなところというのは理想的なところだと思うんですけれども、地域によりましてはなかなかそれも難しいといったところもありますので、そういったところをいろいろな対応をしながら、地域に入り込みながら、そこを理想としながら、できるところから始めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 理想とは言っても、やらなければ理想も何もないわけだから、実際真剣に取り組んでいただきたいと思います。 次に、
保健福祉行政の補聴器のことに関して質問いたします。 当議会3月定例会において、意見書に対する動向を注目し、情報収集に努め、検討すると答えられました。今回も、より詳細な情報収集に努め、検討していくと答弁いただきましたが、この検討とは実施に向けての検討なのか、それとももっと後のほうにずらすということへの検討というのか、お伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
高齢介護福祉課長。
◎
高齢介護福祉課長(三浦功喜君) 難聴中等度の方々への補聴器購入等支援につきましては、現状では国、県の補助制度はなく、一般財源となります。担当課といたしましては、予算確保を図るために、総合計画実施計画の採択に向けて協議しております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 今までだと、何か私、今、すみません、私自身が補聴器かけているもので、自分のことなのでなかなか質問できなかった課題なんです。過去には、要するに補聴器を限定というか、メーカーを指定するというか、これでなきゃ駄目だというようなこともあったんです。今そのようなことはちょっと調べていないんで分からないんですけれども、その辺は限定しないようにできるのかどうかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
高齢介護福祉課長。
◎
高齢介護福祉課長(三浦功喜君) お答えいたします。 現在実施している自治体の支援内容を確認しながら、また難聴者支援に係る他の制度との均衡を図りながら、機種の限定等はせず、対象者や難聴レベル及び支援限度額を検討していきたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 日本補聴器工業会によりますと、聞こえにくさを感じているのは全国で1400万人近くいる、そして実際に200万人しか補聴器かけていないんで、その中にはやはり経済的なことが主な原因なように書かれてございます。どうぞこの際、真剣に取り組んでいただいて、早い時期に補助体制ができるようにお願いします。 次に、
重層的支援体制整備事業についてお伺いいたします。
重層的支援体制整備事業は、庁内連携が重要で、連携体制の強化を図ると答弁されました。本年度実施している包括的支援の
仕組みづくり事業では、庁内連携とはどことどこの連携で実施しているのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
地域包括ケア推進本部事務局長。
◎
地域包括ケア推進本部事務局長(小田島史恵君) 包括的支援の
仕組みづくり事業における庁内連携について回答いたします。 現在、全体的には当事務局が中心となって事業を推進しているところですが、健康診査の受診勧奨や情報連携体制の構築などの取組では市民課との連携により推進しておりますし、また
社会資源データベースの構築を含めた社会的処方の取組については、現時点では市民課と生活応援センターの協力を得て進めているところです。また、住民主体のプラットフォームの構築については、まちづくり課や生活応援センターとの連携により推進しておりますし、
包括的相談支援体制の構築については、地域福祉課が中心となって検討を進めているところです。 今後は、さらに地域包括支援センター、子ども課、高齢介護福祉課、健康推進課などの保健師が配置されている部署や相談窓口を所管している部署などとの連携を進めていく予定としております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 何か、聞いていまして、聞き取れないぐらいの課が連携しなきゃない仕組みのようです。なので、やっぱり相当の、全職員が一体となった形になるのかなと感じていますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、保健福祉部における
重層的支援体制整備事業、相談支援、参加支援、地域まちづくり支援、この中での地域づくり支援とは、市民生活部まちづくり課とのリンクは非常に高いものであると感じております。事業を一体的に実施するということを鑑みれば、地域包括ケア推進本部、地域福祉課、高齢介護福祉課などとまちづくり課、生活応援センターとの横断的連携が必要と考えます。まちづくり課は、この
重層的支援体制整備事業をどのように考え、またどのような対策で向き合うのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
まちづくり課長。
◎
市民生活部次長兼
まちづくり課長(平野敏也君) まちづくり課、応援センターを管轄する立場としてお答え申し上げます。 各
地区生活応援センターは、健康で安心して暮らせるまちを実現するために、保健、医療、福祉、生涯学習の4分野の強化を図り、地域と協働することで地域課題の共有、実行、評価を行っております。 当センターは、ふだんから部局横断的に様々な案件を取り扱っております。属性にとらわれない包括的な相談支援や訪問支援等を通じた継続的支援など、
重層的支援体制整備事業の一部を担っていることから、今後も事業の主管課及び関係課とともに重層的支援体制の構築に向けて取り組んでまいります。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 同じ質問になると思いますけれども、地域包括ケア推進本部はどのように考えるのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君)
地域包括ケア推進本部事務局長。
◎
地域包括ケア推進本部事務局長(小田島史恵君) ただいま
まちづくり課長が申し上げましたとおり、多数の、保健福祉部、市民生活部が主になるとは思いますけれども、やはり関係部署が多いことから、正直なところ、その連携がスムーズに進んでいるとはちょっとなかなか担当としては思えない部分もあるところではございますが、今回の事業をきっかけにして何とかうまい具合に進めていきたいと、今取り組んでいる最中でございます。 以上です。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) いや、そう言わないで、順調に進めてください。よろしくお願いします。 次に、この
重層的支援体制整備事業の中で、全ての人々のための
仕組みづくりをすること、またこれまで培ってきた専門性の政策資源を生かす設計とすること、実践において創意工夫が生まれやすい環境を整えること、3つが必須事項としてあるわけですが、この3つの必須事項の中で、ヤングケアラー問題に取り組むことはできるのかどうかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君) 子ども課長。
◎子ども課長(千葉裕美子君) ただいまの質問にお答えします。 ヤングケアラーにつきまして、当市においてはこれまでのところ、学校や関係機関などから学習に著しく支障を来しているとか登校できない状態になっているというような重篤な相談は寄せられておりませんけれども、ヤングケアラーの問題は福祉、介護、医療、教育などの多岐にわたる関係機関が連携して取り組んでいかなければなりませんので、まさに重層的体制により取り組む必要がございます。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 取り組むことができるって、まあ認識いたしました。であれば、今確かに重篤なことはないと言われましたけれども、アンケート調査などヤングケアラーの実態調査、釜石市における実態調査を実施されることは考えないのかお伺いいたします。
○議長(木村琳藏君) 子ども課長。
◎子ども課長(千葉裕美子君) 現在、子ども・子育て支援事業計画の重点プロジェクトの進捗状況を確認して、事業の評価、検証を行うためにアンケート調査を実施中でございます。その中に、教育委員会と相談いたしまして、子供たちが困っていることとか、大人に行うような家族のお世話、ヤングケアラーのケアのことなんですけれども、大人が行うようなお世話をしているかなどの質問項目を盛り込んでおります。結果を取りまとめて、今後の取組に生かしていきたいと考えております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) その中で、国でもヤングケアラーの実態調査をしているんですけれども、子供が子供をケアするということが実際いろいろな発表の中で加味されていないというのが出ています。それはもう従来我々が思っている、考えるとか、我々の小さいときもそういうことはしたものだからということもあるし、実際それを入れれば相当の数になるという実態があるようです。その今の調査でそういったふうなことは見られるのかどうか、お聞きします。
○議長(木村琳藏君) 子ども課長。
◎子ども課長(千葉裕美子君) 国とか先進的に行っている地域で行っているようなケアの回数ですとか頻度というような詳しい調査ではございませんけれども、自分がそういった大人がやるようなお世話をしているかということとか、どんな内容をやっているか、それからそれによって自分の勉強時間ですとか自分の時間が割かれていないかということ、それからそれをどのように感じているか、つらいんだとか、家族のために頑張っているんだとか、そういった程度の内容ではございますけれども、現状がつかめるのではないかなと思いまして、調査の項目に入れてございます。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 確かに最初答えいただいたように、重篤な人はない。ないからこそ、今いろいろなことを実施して、それを予防できるような体制に持っていくべきだと私は思うし、実際今回のこの
重層的支援体制整備事業でいろいろ調べていきますと、予算化も、お金も、国からも行っているように見えていますので、その辺を利用しながら重点的にやっていただければと思います。これは教育委員会さんもしっかり協力していただいて、やっていただきたいと思います。
○議長(木村琳藏君) 教育長。
◎教育長(高橋勝君) 先ほど子ども課のほうの答弁ありましたけれども、今回のアンケートの実施についても、子ども課のほうと打合せをしながら実施するというふうなことで連携して進めてまいりますし、また、もし足りない部分があるとなれば、今後、直接実際子供たちを見ている学校等の協力をお願いしながら、そのあたりのところも進めていきたいというふうに思っています。 教育委員会としましても、ヤングケアラーの問題は大変重要な問題だというふうに認識しておりますので、今後とも取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) ありがとうございます。よろしくお願いします。 このヤングケアラーの問題に関しては、よく保健福祉部の各課をいろいろ回って歩きますと、今、ケアマネジャーさんたちが、今まではなかった見届けしたり聞き取りしたりして、何か関心が相当高まっているようなので、それらのケアマネジャーさんなんかも利用しつつ、一生懸命やっていただければと思います。 最後になるのかなと思いますけれども、今のその
重層的支援体制整備事業の構築というものは、実際、答弁聞いていても分かるとおり、市内8か所にある生活応援センターの役割ってすごく大きいように見えます。この生活応援センターというのは、野田市長が市長になったときに始められた施策でありまして、釜石市における前線、第一線となる施設組織であると私は認識しております。その
重層的支援体制整備事業の中に、断らない相談施設という言葉がありました。実際断らない、要するに今、市の窓口に来て、今日市民課に来たけれども、市民課じゃなくて教育委員会だったりとかなんとかというふうに、たらい回しになるような状況がまま見えるわけですけれども、そういうふうな断らない、そこでつなげていけという意味の断らない相談施設と私は認識しております。そういうことから、本人や支援団体、関係者等で今後の目標や支援の内容、方針などを共有しながら、チームによる包括的な支援を提供することを望むものですが、市長いかがでしょう。お伺いします。
○議長(木村琳藏君) 市長。
◎市長(野田武則君) 重層的な支援体制ということで、先ほど来、いろいろとお答えをしているわけでございますけれども、いずれ包括ケアシステムということからスタートして、そしてまた
地域共生社会の実現というふうなことで、やっぱりその時代時代でその中身が複雑かつ、また、より深められてきたと、こう思っております。今がまさにその重層的支援体制ということが、また次の時代の課題が出てくるとは思いますが、今までの一連の流れの中の最終的な、具体的な取組が今いよいよ始まるということでございまして、今議員がおっしゃったとおり、最終的な目標は、まさに断らない窓口といいますか、御相談された方々の支援体制を最後まで構築していくということに尽きるわけでございまして、そのために、今までも一生懸命取り組んできたわけですが、まさにこれからみんなで連携してそのことについて取り組んでいこうと、これがこの重層的な支援体制事業ですので、そのためには職員ももちろんそうですし、それと関連するいろいろな職種の方々の協力を得なければなりませんが、結局
地域共生社会の合い言葉であります、要は自分事として考えていくと。これは、ここの部分は私の部分だけれども、これは違うのでほかの方にと、こうなるわけでございますけれども、そうあったとしても、まさに自分事としてそれを相談する相手に、お互い連携しながら取り組んでいく姿勢というものをやっぱり持っていくということが大事だと思っておりまして、その自分事として取り組むという資質といいますか、そこの向上ということが今回の重層的支援体制の大きな要の部分だと思っております。 ぜひそういった形での体制が構築できるようにしていきたいと思いますし、新しい市役所の構想が今議論されているわけでございますけれども、まさに新しい市役所こそそういった相談体制ができる、窓口業務ができる、そういった市役所でありたいなと、こう思っておりますので、議員今おっしゃったとおり、そういった実現に向けてさらに庁内で連携しながら取り組んでいきたいと、こう思っております。
○議長(木村琳藏君) よろしいですか、3分ほどありますけれども。 1番古川愛明君。
◆1番(古川愛明君) 要するに、広く浅くやるのか、それとも深く深くやるのか、いろいろあろうかと思います。確かに、例えば1つの生活応援センターで全てのことが解決できるようになれば、これほどすばらしいものはないと思うぐらい思います。できれば、いろいろなこの生活、
地域包括ケアシステムにしてもそうですけれども、実際、
社会福祉協議会に、私に言わせれば丸投げみたいに投げている。そうじゃなくて、やはり市の担当者がいて、そしてその市の担当者が本当のリーダーとなってやるような仕組みになっていければと思います。実際よく見ると、
社会福祉協議会、悪口言うわけじゃないです、実際人が足りなくて、1人の人が何件もの職務を持っていて、やはり実際、市の担当者たちにしてみれば、知っているところに行って知っている人たちでやるからそのほうがいいんだという、前そういう答弁もいただいていますけれども、そうじゃなくて、やはり人数、職務をする人、担当者が1人で1つの仕事をやるぐらいのやり方をしていかないと、3つも4つもあったんじゃ、とてもじゃないが、1か月のうちにそれを全部回れるものじゃない、見ていてそうです。そうすると、1人で恐らく1つのことに、1回来て、今日来れば、あと3か月後とか4か月後なんですね。まあこちらから電話すればそういう状態にはならないんですけれども、実際そう見ています。やはりその辺はどう構築するか検討の余地があろうかと思いますけれども、ぜひともそうじゃなくて市単独で今回の施策もやっていけるような体制にしていただければと思います。終わります。
○議長(木村琳藏君) 1番古川愛明君の一般質問を終わります。 暫時休憩をいたします。 午後2時1分休憩
--------------------------------------- 午後2時10分再開
○議長(木村琳藏君) 休憩を打ち切って会議を再開いたします。 休憩前に引き続き一般質問を続行いたします。 次に、8番高橋松一君、登壇願います。 〔8番高橋松一君登壇〕
◆8番(高橋松一君) 高橋松一です。 通告に従って、順次質問をいたしてまいります。 東日本大震災の復旧復興は、ハード面を中心に、10年を一区切りに解決したのだとして、よって新たな事業として、今、諸物価高騰の大きな影響を受けながらも、膨大な費用を投入して新市庁舎の建設に向けて準備が進められております。 そんな中で、地震・津波の常襲地帯である我が国は、南海沖地震・津波に加えて、最近話題がとみに多くなってきている北の日本海溝・千島海溝の地震・津波対策が大きな課題になってきております。 ついては、地域住民の生命と財産を守る防災対策を第一義的に考えるべきですが、まず当局の見解を伺います。 国のほうでは、あの悲惨な大震災・大災害の映像・画像を次世代へ継承しようということで、アーカイブによる活動を展開いたしておりました。当然当市でも、一部職員でありますけれども、中心となって貴重な映像を記録したようであります。これらは、後日談としても生かされる貴重な実情の記録であり、当市にも担当の震災検証室があることは周知のことです。 さらに、当市の現況は、過疎化、人口減少、高齢化により多くの地域活動は散漫になっているのですが、現状をどのように認識されておられるのか、あわせて、今後これらの扱いは極めて重要なはずですが、地域への予算措置も含めた活動をすべきと考えますが、当局の災害対策のための見解を伺います。 災害復旧・復興に当たり、作業の決定やその工程の中での遅い早いの情報伝達で、地域や担当間では少々の戸惑いが生じているとの声があります。それは、河川のしゅんせつ、老木や雑草の伐採・刈り取り、土砂のしゅんせつ、老朽家屋の解体などの公費負担による作業も多いことから、小都市の財政事情から諸作業のスピードに温度差を感じることなどに不満を感じる市民、住民が多いことに驚きを感じます。 ついては、これらの所業については、行政関係者は住民に対し早めに明示する必要を感じますが、所見を賜りたいと思います。 さて、特定空家対策について伺いますが、国の法改正で特定空家などの略式代執行が可能になったことから、住民の環境整理に光が差してきたことは喜びであります。一方、次善の建物、中古住宅などについては、以前からしごと・くらしサポートセンターを中心に、Iターン、Uターンの方々に不動産会社と連携して中古住宅を紹介しており、それなりの相乗効果を発揮している面も多く見られます。しかし、一方では、このような制度を裏切るような行為も若干見受けられることもあります。 そこで、提案でございますが、現況の情報、持ち主、相続人不明、居住不可、古民家などを整理して、庁内の部局を超えた調査指導を実施し、建物解体時には市内の該当規模の業者の紹介をも視野に入れるような調整機関の設置を提案いたしますが、決意の一環を伺います。 次に、市民体育館の利用再開について伺います。 弱い震度による建物破壊について、修理が完工しても、いまだに利用者の間には小規模でも有事の際の心配、懸念が払拭されていないとの多くの声もあると聞きます。これらの声はどのように感じられておられるのかお尋ねをいたします。不安解消などの手段、妙案の必要はないのか、さらに通常あのような施設を活用される多くの一般市民はどのような層と認識されておられるのか、併せて見解をお聞かせ願いたいと思います。 新庁舎が背負う東部地区の発展の関連について伺いますが、当初、鈴子町への建設案で平成6年に土地を購入したと聞きますが、購入の方法、広さ、坪当たりの単価、さらに地域の特徴とか、さらにそういったものの記録があるんでしょうか、お伺いいたします。 同地区の発展と、今後のまちづくりに当たり、活用の見通しをお聞かせください。 また、次に、只越町の一部を含め、東部地区には震災後の復興により、盛土による広大な土地が造成されしばらくになりますが、高齢者の多い地域、公共施設が乏しいなど様々な難題を抱えた地域柄、復旧復興事業で整備し、利活用されていない土地に公共施設を整備するなど、住民の喫緊の課題についてどのように把握されているのかもお聞かせ願いたいと思います。 地域課題解決には、地域と一体となって地域案をつくり出す必要を感じますが、見解を伺います。 以上、壇上からの質問を終わりまして、若干時間をいただきながら、自席から関連を行いたいと思います。御清聴ありがとうございました。
○議長(木村琳藏君) 市長。 〔市長野田武則君登壇〕
◎市長(野田武則君) 高橋議員の御質問にお答えいたします。 新市庁舎建設における地震・津波対策と、地域住民の生命と財産を守る防災対策についての御質問でございます。 令和2年9月に内閣府から公表された日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデルについては、その発生確率を求めることは困難ですが、過去の津波の発生間隔が約300年から400年であることや、17世紀に発生した津波からの経過時間を考えると、最大クラスの津波の発生が切迫している状況にあると示されており、地震・津波対策は当市も喫緊の課題であると認識をしております。 当市では、内閣府の公表後、今年3月に岩手県から公表された最大クラス津波浸水想定を受け、早急に市民が避難することができるよう、浸水想定図を広報かまいしに折り込み配布するとともに、市内4会場での住民説明会のほか、各地域会議や復興まちづくり協議会での説明を行うなど、この浸水想定が避難のための指針となるよう周知に努めるとともに、地域住民と避難の在り方に関して意見交換を重ね、津波緊急避難場所の見直しをはじめ、自主防災の体制確認や課題解決など、災害から市民の生命・財産を守る防災対策の実施は市の責務として重要な施策であると捉え、命を守るための津波防災に取り組んでおります。 一方、市庁舎については、現在の第1庁舎が昭和29年の建設から68年が経過するとともに、他の庁舎の老朽化も著しいほか、行政機能が分散していることや、施設の狭隘化や耐震性の問題などの課題を抱え、市政運営や住民サービスに支障が生じていることから、新市庁舎の建設について昭和61年から検討を進めてきたものであります。 新市庁舎の整備計画については、庁舎建設検討委員会や復興まちづくり協議会などでの議論を経て、総合計画に準じる釜石市復興まちづくり基本計画に位置づけをし、進めてまいりました。 新市庁舎を東部地区に建設するとした理由につきましては、東部地区はこれまで当市の中心市街地として栄え、釜石の顔として市全体の発展を支えてきたものであり、また東日本大震災後の復興期間において、経済復興の拠点として復興を牽引してきた地域であることが挙げられます。 また、震災により東部地区も壊滅的な被害を受け、改めて中心市街地として、そして被災地の復興として活性化策が急務であるところでございますが、市役所は東部地区の再生・復興に効果的な施設であり、同地区への建設が必要と考え、東部地区における復興の重点施策、フロントプロジェクト2として進めてまいりました。 このような経過や目標を達成するためにも、引き続き東部地区への建設について、早期完成を目指して取り組んでまいります。 当市といたしましては、他の施策も含め、人的資源及び財源等を勘案しながら、当市の行財政運営の最高指針である第六次釜石市総合計画及び当該実施計画に基づき、市民にとって真に必要な施策の遂行に努めてまいります。 以上をもちまして私からの答弁は終わりますが、引き続き関係部長等が答弁をいたします。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。 〔
総務企画部長佐々木勝君登壇〕
◎
総務企画部長(佐々木勝君) 私からは、新庁舎が背負う東部地区の発展についての御質問にお答えします。 まず、当初計画されていた鈴子町の庁舎建設予定地についての御質問ですが、鈴子町の用地につきましては、平成2年に鈴子地区土地区画整理事業として都市計画決定され、平成6年に釜石駅前周辺整備事業行政文化センター用地として、面積1万4655平方メートルの民有地を土地開発基金により2億3448万円で購入しており、坪当たり単価は約5万3000円となっています。 鈴子地区土地区画整理事業では、釜石駅に隣接する良好な立地条件を生かし、同地区を行政・文化地区のほか、商業・業務地区、ターミナル施設地区、物産センター地区などに指定し、新市街地にふさわしい土地利用を図るものとして、街路や広場などの基盤整備や物産センターなどの建設を行っています。 行政文化センター用地につきましては、庁舎建設計画が検討されている間、イベント開催時や周辺住民、企業従業員の駐車場などとして利用されており、東日本大震災後は、釜石消防署が被災したことから、防災拠点として自衛隊や消防などの活動場所に利用され、重要な役割を果たしています。 また、東日本大震災後の市民生活における安全・安心を確保する視点から、消防庁舎の早期復旧のため、土地利用懇話会、庁舎建設検討懇話会、鈴子地区住民説明会等での議論を経て、消防庁舎は鈴子地区、新庁舎建設は天神町地区との方針とし、行政文化センター用地の一部、約4000平方メートルを活用し、平成26年に釜石消防署が建設されています。 現在は、残りの空きスペースを全面舗装しており、防災空地として大規模災害時の防災拠点とするほか、通常時には消防団の訓練や操法大会などをはじめとするイベントの開催や、近隣住民等の駐車場として利用するなど、他の公共施設や商業施設と連携した活用により、地域の振興につなげてまいります。 次に、東部地区の未利用地の利用についての御質問ですが、東部地区の土地造成事業は、被災した住宅地等を復旧する津波復興拠点整備事業等で整備されており、現時点では当初の整備目的である宅地及び事業用地として活用を基本としているところであり、当面は公募による売却により空き区画の解消を図ることとしております。 しかしながら、そうした取組を進めてもなお未利用地の解消は難しいことから、その利活用に関しては、庁内関係課による会議を開催して、半島部など他事業で整備した空き区画も併せて検討を行ったほか、岩手復興局と協議を行っておりますが、公共施設の整備も含めて有効な活用方法を見いだせておりません。 また、東部地区の未利用地への公共施設等の整備につきましては、津波復興拠点整備事業区域において土地の用途が住宅・公益的施設用地となっていることから、居住者の共同の福祉または利便のために必要となる公益的施設については、交付金の国庫返還をせずに整備することは可能となっているものの、その使用する用途によっては、都市計画区域の用途変更手続や交付金の返還要否の協議が必要となります。 未利用地における公共施設整備等の住民からの課題把握につきましては、地域会議や復興まちづくり協議会などを通じて住民の皆様との意見交換を行い、要望や提言として整理されているものと認識しております。 そこでは、未利用地の活用案として、災害時の避難場所や公園利用などの新たな施設整備の要望があることは把握しておりますので、今後庁内において空き区画の活用について、関係課において既存施設の利活用や新たな施設の必要性などの検討を進めるとともに、地域の皆様とも議論を重ねながら、公共施設の整備等有効な手段が見いだされた際には、その方針に沿って事業実施を検討してまいります。
○議長(木村琳藏君) 市民生活部長。 〔市民生活部長菊池公男君登壇〕
◎市民生活部長(菊池公男君) 私からは、特定空家対策について、部局を超えて調査、指導するような調整機関を設置してはとの御質問にお答えします。 空き家等対策は、分野横断的で多岐にわたることから、様々な関係課が密接に連携して対応する必要があると認識しております。 当市においては、生活環境課と商工観光課移住定住相談センターが総合窓口となり、空き家等の管理状態などに応じて、庁内関係課や外部の専門家・関係団体と連携して対応しております。 生活環境課では、主に空き家等の適正管理を担っており、空き家等の所有者から管理等に関する相談に対応しているほか、周辺住民から草木の繁茂や建物の損傷等、適正に管理されていない空き家等について相談があった場合には、所有者の所在等の調査を行い、空き家等の状況を伝えるとともに、改善を促しているところであります。 商工観光課では、状態のよい空き家の利活用を担っており、空き家バンクの運営による市内の住宅需要の充足及び釜石市への移住・定住の促進を図っているところであります。 これらの対策の推進のため、税情報や所有者把握、空き家等の状態確認、地域からの情報提供、周辺環境の状態等について調査及び協議する庁内検討会と連絡調整会議を組織し、全庁的な体制で取り組んでおります。 さらに、多岐にわたる分野の情報や専門知識、技術等が必要なことから、市長、地域団体代表者、法務、不動産及び建築等に関する学識経験者で構成する釜石市空家等対策推進協議会を設置して、釜石市空家等対策計画に基づく空き家対策の実施や特定空家等の認定に関する協議等を行っています。 今後も人口減少や少子高齢化に伴い空き家は増加するものと予想されますが、現状において一定の体制は整っていると認識しており、連携体制の一層の強化に努めながら情報共有や必要な調整等を図り、空き家等の対策を推進してまいります。
○議長(木村琳藏君) 建設部長。 〔建設部長本間良春君登壇〕
◎建設部長兼復興管理監(本間良春君) 私からは、災害復旧・復興の進捗状況を速やかに市民などへ周知が必要ではないかとの御質問にお答えをいたします。 近年、全国的な台風や豪雨災害などの激甚化、頻発化に伴い、当市においても道路や河川の大規模被害をはじめ、沢々からの土砂流出や倒木などの被害も度重なる形で発生しております。 当市では、日常的なパトロールを行い、市道、河川の適正管理に努めていますが、大雨や台風など接近前後には危険箇所の確認やパトロール回数を増やす対応を行い、被害が発生したときには、初動対応や本格的な復旧工事に向けた調整や発注手続などに多くの人員と時間を費やされております。 このようなことから、市内各所で災害が発生した際には、被災箇所において復旧工事を同時並行的に行うことは困難であり、被災規模や日常生活における影響度合い、緊急性、事業実施の即時性等を総合的に勘案し、優先順位を決めて進めることとしております。 また、災害復旧工事の実施に当たっては、庁内及び関係機関と調整を行い、各
地区生活応援センターなどを通じて周知を図るとともに、影響が大きい場合には、地元での住民説明会を開催し、合意形成を図りながら進めているところであります。 当市といたしましては、引き続き災害からの速やかな復旧・復興に努め、作業手法などが決まり次第、地元住民の方々への丁寧な説明、情報発信を迅速に行い、安全・安心な生活環境の構築を図ってまいります。
○議長(木村琳藏君)
文化スポーツ部長。 〔
文化スポーツ部長臼澤渉君登壇〕
◎
文化スポーツ部長(臼澤渉君) 私からは、釜石市民体育館の利用再開についての御質問にお答えします。 3月16日に発生した福島県沖地震の影響により、釜石市民体育館屋根部材をつなぎ留める一部のボルトが破断落下したことから、利用者の皆様の安全を第一に考え、施設を休館とし、事故の原因究明と対応策を講じるために釜石市民体育館地震事故調査委員会を設置いたしました。 調査の中では、当事者である設計・施工業者のほかに、公正・中立な第三者機関である一般社団法人建築研究振興協会に診断を依頼したほか、技術面の検証をいただくため、委員会で構造専門家のアドバイザーを委嘱し、修繕工法などについて検討を重ねてまいりました。 今後、同様の事故を発生させないため、この検討結果を取り入れ、地震による力が一点に集中せずに分散できるように新たな鋼材を追加したほか、鋼材をつなぐボルトも太くするともに、接合部を溶接するなどさらなる補強策を講じることとし、7月25日から準備作業に着手し、8月24日をもって全ての補強工事の工程を終えております。 補強修繕工事の結果につきましては、先月末に事故調査委員会を開催し、第三者機関からも利用再開に問題はないとの報告も受け、9月1日に利用再開を決めたものです。 これまで、体育館の臨時休館に係る状況などについては、市のホームページになどにおいて説明しているところでありますが、今回の体育館の再開に際しましては、事故原因、補強修繕内容や安全性などについて、その概要をお知らせすることとしております。 体育館の利用においては、昨年度実績として1877件、2万5049人の御利用をいただいております。平日の日中は、エアロビクスや卓球など地域で利用されることが多く、夜間は各競技少年団の利用が中心となっております。また、週末や祝祭日においては各種競技大会、中総体、高総体やプロバスケットボールの公式戦も開催されており、コロナ禍ではありますが、多くの市民の皆さんが観戦に来場されました。当館は、空調が完備され、各種競技の備品も整っている施設であり、幅広い年齢層により、市内のみならず近隣市町からの利用も多くなっております。 このように沿岸地域の屋内競技施設の拠点となるためにも、市民体育館の利用再開に際しましては、利用される皆様の不安が可能な限り取り除かれるよう、今後とも安全性などについて情報発信するなどし、適切な施設管理に努めてまいります。
○議長(木村琳藏君) 危機管理監。 〔危機管理監佐々木道弘君登壇〕
◎危機管理監(佐々木道弘君) 私からは、アーカイブ資料の活用と地域防災力向上に向けた取組についての御質問にお答えします。 当市では、防災出前講座、浸水想定の説明会、緊急避難場所変更に伴う地元協議、ハザードマップ作成の際の住民ワークショップ等において地域と意見を交わす機会がありますが、過疎化、人口減少、高齢化による地域活動の停滞と、それらに伴う自主防災組織の運営の難しさについての御意見を多方面から伺っております。 地域防災力向上を図るためのアーカイブ資料の活用についてですが、市では、東日本大震災に関して保有している資料等を基に、平成23年度以降、検証報告書、証言集、教訓集などを発行してきたところです。 平成30年2月には、釜石市防災市民憲章制定市民会議が発足し、平成25年度以降のワークショップでの取りまとめや、これら市が保有するアーカイブを基にして憲章案づくりが進められ、平成30年6月には憲章案が市に提言されたところです。 これを受け、市では同年9月、市議会定例会に議案を提出し、釜石市防災市民憲章の制定に関し議決を求めることについてが議決され、平成31年3月11日に釜石市防災市民憲章 命を守るを制定いたしました。 検証報告書、証言集、教訓集などのアーカイブは、震災の伝承を大きな目的としたものであり、このアーカイブを基につくられた釜石市防災市民憲章 命を守るを全市民へ広く浸透させていくことが一人一人の防災意識向上に資する啓蒙活動の根幹であると捉えております。 当市といたしましては、今後とも東日本大震災の教訓を生かし、同じ悲劇を二度と繰り返すことのないよう、市内小中学校で行う防災教育や地域に出向いて行う防災講座をはじめ、地域防災の要である自主防災組織の組織化促進と既存組織の活性化の取組において、地域と協議する際には、具体的な参考事例として貴重なアーカイブ資料の活用を進めてまいりたいと存じますし、釜石市防災市民憲章の普及啓発をはじめ、アーカイブ資料の活用を図りつつ、防災意識の向上及び地域防災力の向上に努めてまいります。 以上をもちまして答弁を終わります。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 幾つか関連をしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 まず最初に、苦言を呈しておきたいと思うんですけれども、体育館の問題でございます。ただいま、修理した後の立派な使い方をされている、安心してくださいみたいなお話がございましたけれども、現実には中古品になってしまっているわけですから、やっぱりこのことをきちっと受け止めておかなきゃならないな。それから、まあ担当の方からも様々御意見を、お話を頂戴いたしまして、今は大丈夫だというふうに思いますけれども、震度5弱の震災でああいう故障が起きたというんですか、壊れ方をしたということはやっぱり大変な思いでございまして、釜石市民はそのことに対して物すごく、直ってはいたものの不安であるんだよ。最近では保険もかけたから大丈夫ですよというお話をしていましたけれども、そういうことなんだよということを強く訴えておきたいと。これはお答えは必要ございません。私からの苦言でございますから、お聞きおきを願いたいと思います。 次、早速質問いたしますけれども、東部地区が栄えていたという積年のイメージを改めて伺いますけれども、いつ頃の時代、釜石はそういうふうな景気のいい時代だったのか。当局の皆さん方が心に感じているいい時代の思い出はどういうふうな感じだったのか、お聞かせ願いたいと思います。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。
◎
総務企画部長(佐々木勝君) イメージできる東部地区のいい時代ということだと思うんですけれども、こちらは戦後、戦災からの復興、こちらから発展してきたという歴史がありますので、そちらがまずは東部地区の第一番目のいい時代というふうなイメージで捉えておりますが。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 市長さんが一生懸命訴えている釜石のシンボル的な町だよ、プロジェクト2だよというふうにおっしゃっているわけですから、今、
総務企画部長が答えたような、そんなレベルでいいんでしょうかね、当局の皆さんは。釜石のこれから栄える町の中心なんだよというふうに訴えているわけですから、現実にね。やっぱりもう少し丁寧なお話、どのようにして釜石はこれで栄えたのかいうことをやっぱり真剣に考えながら答えていかなければ、市民の皆さんは不安になるんでないでしょうかね。もう一度お答え願いたいと思います。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。
◎
総務企画部長(佐々木勝君) そういう御質問でしたら別の答えになると思いますけれども、東部地区における拠点性とかそういった歴史に関しましては、中心市街地としての役割をずっと果たしてきたと思っております。そちらはまず物質的な面で言いますと、例えば当然市の庁舎があったというところから始まって、商業施設がある、商店街がある、あるいは働く場がある、あるいはインフラが整っている、他の公共施設がある、こういった機能を有していたという部分で、中心市街地としての役割を担っていたんだろうなと思います。 それから、イメージですよね。当然釜石市民としてよく「町に行く」と言った場合には東部地区を指していたと思うんですけれども、そういった中心市街地としての市民の共通認識といいますか、そういったものもあったんじゃないかなと思います。そういった果たしてきた役割を大事にするということで、今後も、これからも釜石の中心市街地としての役割を果たしていきたい、いってほしいという、そういう意味があって、今回中心市街地に、天神町に庁舎をというふうに決めたと、こういう理解をしております。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 私は、ただいま申し上げたように、積年の昔のイメージを改めて問いますよということを申し上げたんですよね。
総務企画部長は、簡単でいいですよねみたいなことを言っていました。それはそれでいいんですけれども、やっぱり釜石の中心市街地だよというふうにしておっしゃるんであるからには、やっぱり当局の皆さんがそういう思いを募らせて、市長を支えていく必要があるんじゃないでしょうかね。 市長に改めて聞きますけれども、どういうイメージで釜石は、確かに鉄と魚の町でしたよ。そのために艦砲にも遭いましたよ。その中でも市民は何とか頑張ってきた。津波にも何回も遭っていますよ。そういった人間としての苦しみ、釜石市民としての苦しみを味わいながら今日に至っているわけですから、貴重な財産、経験ですよね。そういうことを下敷きにしながらまちづくりということに政治は動いているんじゃないでしょうかね。市長、どうですか、この辺のいきさつは。やっぱり一番このメンバーの中で当局では高齢者でございます、一番の経験者でありますから、トップでございますから、改めてお伺いしておきたいというふうに思います。
○議長(木村琳藏君) 市長。
◎市長(野田武則君) 先ほど
総務企画部長がお話ししたとおり、釜石の歴史といいますか、そういったものをひもときますと、まさに議員おっしゃったとおり様々な困難を乗り越えながら、先ほどの艦砲射撃とか、そういった戦争を乗り越えながら進めてきたということでございまして、一番景気のいい時代は、たしか人口が多いのは昭和38年、39年だったと思います。9万2123人という人口を数えたということで、当時は盛岡に次いで、もしかしたら盛岡以上のそういったパワーを持っていたというふうには理解しております。そうした原動力というのは、鉄とそれから特に魚だったと思いますが、それがまさにこの町を支えていたものだと思っております。 そうした中にありまして、甲子村とか、あるいは鵜住居村とか橋野村、栗橋村、そして唐丹村、こうした町村が一緒になって、合併という形でさらにこの釜石が拡大してきた経過があるわけでございまして、そうした釜石の村とか町をつないできたところがこの釜石の中心街だったのではないかと思っております。さっき、町という言葉がありましたが、そうした方々が町の中心ということでこの町という呼び方をしながら、町に行けば何でも買えるし、また何でも行政の手続もできるしと、釜石を誇りとしながら地域でそれぞれ生活をしてきたということでございまして、まさにこれが釜石の全盛時代を形づくってきたものだと思っています。 先ほど議員がおっしゃったとおり、その原動力はまさにこの鉄づくりにかけた先人たちの思い、あるいはまた艦砲射撃、あるいはまた津波等で様々な犠牲を出しながら、それを乗り越えてこの町をつくってきた、まさにそうした方々の思いがこの町にあるというふうに思っております。それがこの釜石の中心街というもの、拠点というものを形づくってきたものだと思っておりまして、これが東日本大震災でまさに壊滅的な状況になって、この11年前がある意味でこの考え方、あるいはまたこの歴史を捨てるのかどうかという瀬戸際だったと思います。 そのときに、改めてこの地域にまた住み続ける、そしてまたこの東部地区を釜石の中心市街地に位置づける、拠点地域として位置づけるという決断をいち早くさせていただいたということでございまして、そのことによって、この東部地区から他の地区に移ろうとか、あるいは釜石を去ろうと思っていた方々ももしかしたらおられたかと思いますが、そうした方々もこの地域につなぎ留めることができたのではないかなと思っております。それがフロントプロジェクトの1、2、3という形で、改めてこの町をまた釜石の中心街、拠点性を持った町にしていこうと、こういうことを内外に発信をさせていただいたというのが一連の経過の中でございます。 そのために、防波堤とか防潮堤とか、あるいはグリーンベルト、三重の守りを固めて中心街を、まあそれでも土砂災害とか様々な課題は残っております。ですから、この復興事業が100年後、200年後、どのように評価されるかは分かりませんが、少なくともこの復興直後のまちづくりについてはそういう経過で取り組んできたということでございますので、まずはこの復興ということを考えていきますと、今も、またこれからも、まずはここを釜石の拠点性のある中心市街地として位置づけるということで今進めているわけでございまして、まず一応の復興事業は終わりましたが、この釜石市役所、新しい市役所をつくって初めてこの地域の真の復興が完了するということでございます。 議員御指摘のとおり、津波の新たなシミュレーションがあって、いろいろと議論があったわけでございますが、まずはまだ復興の途中であると、このことを確認しながら、取りあえずこの市役所というものがそういう位置づけの中にあるということで、ぜひ市民の皆さんに御理解をいただきながら、早急に新しい市役所をつくって、この東部地区のさらなる活性化を目指して取り組んでいきたいと思っております。そのことが、ひいては釜石全体の市民の皆様方の幸福、あるいはまた釜石全体の発展に大きく貢献していけるものだと確信をしているところでございます。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) まあ苦しい答弁でありますけれども、こういうことを語り合える年代が少ないんですよね。当局の皆さんが、まだ60に達していないと思うんですよ。改めて釜石のその頃を若干時間をいただきながら話してみたいと思うんですけれども、戦争時代に艦砲に遭って壊滅的な打撃を受けた釜石ですよね。そういった中で、復旧復興に携わってきて、例えば市役所の職員の皆さん、官公労の職員の皆さんは帰り際に町なかで一杯やっていくとか、製鐵所に働いている方々は3交代で帰ってきて、そのたびに元気をつけるために一杯飲むとか、そして店の方々は近隣から野菜や何かしょってきて橋上市場みたいなところで売ったとか、漁師の皆さんはしけたときなどは魚を持ってきて横丁へ行って飲んだとか、そういった様々な苦労を積み重ねて今の釜石の下敷きをつくったわけですよね。そういった中で、今、
総務企画部長が答弁したように、人口減少の真っただ中にある。2040には2万7000人台になるんだよと、そういうデータまで出てきているんですよね。やっぱりそういった現実をきちっと見極めて行政に携わっていかなかったら、市民は不幸なことじゃないんでしょうか。どうですかね。 今、市長は新庁舎の話をしていました。おっしゃるとおりです。この町方の方々は、新庁舎についてどなたか反対とかという声が出ていますか。もうずっと以前から庁舎は別問題ですよというふうには言っていますけれども、60数億かけて今の財政、人口規模からいって本当に大丈夫ですかということを市民は心配しているんですよ、この町方は。現実はそういうことなんですよ。そのことが行政の皆さんはどう心得ているのか、どなたかお答え願えれば幸いでございますが、よろしくお願いいたします。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。
◎
総務企画部長(佐々木勝君) 庁舎の整備が市民に負担をかけるのではないか、こういった趣旨の御質問だったかと思いますけれども、もちろん大規模事業ということではそのとおりでございますけれども、庁舎の建設に当たっては、まず考え方として、華美にならないようにということでスタートしました。それから、将来の人口減少や職員数の削減、こういったことも見込んで、コンパクトにしようということでその規模を縮小しましたというのが1つになります。それから、財源の確保をしようということで基金を積み立てておりますし、国庫補助の導入も考えております。また、起債に関しましては有利な起債をということで、その準備も進めております。 一方、今の庁舎を振り返ってみると、今の庁舎は非常に、次に大きな地震が来たときに大丈夫なのかという心配があります。また、市民にとって非常に不便ですね、庁舎が離れているということで不便な庁舎になっているということを、このまま新庁舎を建てずに続けていくとすると、それが逆に市民にとっての大きな負担になるんじゃないかなと思います。ですので、庁舎に関しましては、財源も用意して、きちんと市民に説明した上で進めるということで、今後もきちんと進めていきたいなというふうに思います。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 私があたかも反対みたいなお話をされたようですけれども、改めて別な観点から質問いたします。 鈴子町の土地の問題をお尋ねして、
総務企画部長がお答えされたわけですけれどもね。駅前周辺整備事業、行政文化センターが1万4655平米、民有地を買収したよと。坪当たり5万3000円でした。このことに関連してお伺いいたしますけれども、坪当たり5万3000円というのはどうなんですか、今の時代で高いのか安いのか、それからこれをもう少し突っ込んだ場合は、あの土地を何のために買収したんですか。安かったから買った、それはそれでも答えとしていいんですよ。やっぱりその辺のデータをきちっと持っているはずですよね。都市計画でやったと思うんですけれども、これは私は先輩たちから聞いた話なんですけれどもね。記録は残っているの、火事に遭ったまま、原因不明のまま処置をされていましたけれども、そういった記録はどこで保管されているの。いつでも見られるものなのかな。
総務企画部長はこういった答えをどこから引っ張り出したんだか改めて聞きたいというふうに思います。 その後、お答えに遭ったように、消防署が建設されましたよね。その後にコンクリートであの土地をつくりましたと言っています。まちづくりのためにああいう土地をどのように活用していくのか、もう少し分かりやすく市民の皆さんに説明したらいかがですかね。併せてお答え願いたいと思います。
○議長(木村琳藏君)
総務企画部長。
◎
総務企画部長(佐々木勝君) まずは、鈴子地区の土地の価格の問題でございますけれども、当時は適正な価格で購入したというふうに承知しております。当然交渉の問題ですから、土地所有者と市で交渉した結果、適正な価格で買ったと、購入したというふうに認識しております。 それから、次に土地利用のお話ということですが、答弁でも申し上げましたとおり、確かに行政文化センター用地ですね、駅前周辺整備事業の中でそういったことで購入したのは事実でございます。あそこに新市庁舎をという計画でスタートはしたものの、その後のいろいろな課題に対応する中で、あるいは時代の流れの中で、市の計画自体が変化をしてきたということでもって、あそこは消防庁舎用地と、それから防災空地という形が今になっているということでございます。 今後の活用という部分に関しましても、答弁で申し上げましたけれども、あそこに関しましては今アスファルト舗装をしているというところがありますけれども、逆に広い用地として非常に有効な用地だと思っています。ふだんは駐車場として使いながら、ですので地域住民や、あるいはそこに公共施設、あるいは商業施設、いろいろな施設がありますので、そちらに来た方々の駐車場、あるいは地元住民の駐車場として活用しながら、万が一のときには自衛隊の基地であったり、あるいは警察、消防の基地であったり、あるいはさらには消防団の演習であったり、こういったことで活用していくというのがあそこの土地の利活用の今の方針ということになります。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 重ねてお話を、お伺いじゃなくてお話をしながら御答弁をいただきたいと思うんですけれどもね。あの土地を買収するに当たって、当時は土地開発公社というのが組織されていたような気がします。先輩たちからの話を聞きながらのお話で恐縮なんでありますけれども、そういった時代のデータがいまだに残っているのかどうか、これ1点お伺いしておきます。 そういう形で買収した。消防署が建った。5万3000円で買った土地、7万5000円で都市開発公社が決めた、うまい具合に5万3000円で買収した。しかし、消防署を建てるときには様々な難題が出てきた。埋設物がいっぱい出てきた。そういった状況にもあったんですよね。こういったことは、証拠書類として今残っているのかどうか、併せてお聞かせ願いたい。そこからまた話をしていきたいというふうに思います。
○議長(木村琳藏君) 資産管理課長。
◎資産管理課長(千葉博之君) お答えいたします。 今時点で手元にはございませんが、旧大松の倉庫といいますか、旧大松小学校に役所の文書を保管しておりますので、そこに保管されているものと思います。土地開発公社(「答えてよ」と呼ぶ者あり)はい、土地開発公社が解散になりましたけれども、その資料については役所の資料保管場所となっている大松小学校にありますということです。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) 大事なことですからね、あるかないか、先ほども途中で申し上げたように火災に遭って、その場所からいただく資料は、焼け焦がれた資料なども頂戴しているわけだ、市民はね。今日は私は持ってきませんでしたけれども、私は持っています。都市計画の図面。焼け焦がれたものを出してもらっています。必要なものですから、当然ですよ。ということを、大事なものですから聞いているんですよ。その辺をあると思いますということじゃなくて、なければないで、これはやむを得ないことですから、その辺を明確にお答え願いたいと思います。 次に進みますけれどもね、お答えいただきながら。今、震災一区切りついてから、六次総合計画がスタートしています。もう既に年数を数えていますけれども、その長期計画の中で、私は以前から
総務企画部長とお話しする機会があって、行政には継続性があるよ、一方では、その都度ローリングという方式もあるんだよということをお話ししています。今、釜石の場合はどっちが該当するんでしょうね。長期計画をそのまま計画どおりに執行しようとしているのか、人口減少に合わせたり、町の状況に連動しながらローリングでいく状況になるのかどうか、これは皆さんはどう考えているのかお聞かせ願いたいと思います。
○議長(木村琳藏君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(中村達也君) お答えいたします。 昨年3月に策定いたしました第六次釜石の総合計画でございますが、10年後のまちづくりに向けて理想とする将来像を描きながら、その未来から現在を振り返って施策をつくるという手法を使って策定したわけでございますが、その中にあります基本計画につきましては、施策の達成度や社会状況の変化等を踏まえまして、必要に応じて中間年で見直しますよということとしております。そして、その基本計画に定められた施策を具体的に実施するために、予算編成の骨格となる実施計画につきましては、計画期間を3年間として、ローリング方式によって毎年見直しを行っているところでございます。今後もその実施計画の策定を通じて、中長期的な視野に立った事業の継続性を担保しつつ、社会情勢だとか経済状況の変化を踏まえて事業の評価による見直しを適正に行うとともに、行政の継続性のためにローリング方式は必要な工程だと考えてございます。
○議長(木村琳藏君) 8番高橋松一君。
◆8番(高橋松一君) おっしゃるとおり、10か年計画というのをつくりながらも、ローリングですから、毎年適切な見直しをしていく必要があるんだということが、そういう方式ですよね。おっしゃるとおりです。ただ、改めて、時間が押してきましたけれども、お話ししますけれども、市長は4期目です。来年の今頃には4期を満了するんです。すばらしい功績です。今までの釜石市長の中ではない功績だと思います。ただ、一言だけ申し上げると、恐縮なんですけれども、目立った仕事ができていないのも現実だというふうに風評では出るんですよ。出ているかどうかは別として、出るんです、これからね。やっぱり行政の皆さんは一致団結して市民の生命と財産を守る、憲法でも保障されているわけですからね。やっぱりそういったことにもう少し一体となって血道を上げる覚悟というのが必要じゃないでしょうか。最近は何ですか、私もかなり言葉は乱暴なほうですけれども、非常に寂しい思いをするのは私だけじゃないような気がするんですよね。やっぱりこの辺を……
○議長(木村琳藏君) 高橋議員、思い入れは分かるんですが、要旨は簡潔に、何を聞きたいんだか、その辺絞り込んでからお願いします。
◆8番(高橋松一君) これで終わるわけだから、どなたかまとめてお答え願いたいと思います。 じゃ、どなたか。
○議長(木村琳藏君) いや、思い入れは分かるんですよ。でも、その思いが先走って、そっちこっちに飛んで歩いているから、当局も大変だと思うんです。ですから、何を聞きたいのか、その辺絞り込んでから、よろしくお願いします。
◆8番(高橋松一君) じゃ、もう1回述べていいですか。
○議長(木村琳藏君) いや、時間もありませんので、今当局、どなたか答えられるか。
総務企画部長。
◎
総務企画部長(佐々木勝君) 市政に関わる決意をということだと思います。 最近ということで言いますと、情報漏えいの問題があるということで、そのことなんだと思いますけれども、まずはこういった事件が起きてしまったということに関しまして、
総務企画部長としてまずおわびしなきゃないなと思います。職員のふだんの仕事に対する態度、あるいは情報に対する認識の甘さ、こういったことに関しまして足りなかったということで、その辺に関しましてはこれから改めて認識を変えるなり、そういった取組をしていきたいというふうに思います。 今、第六次総合計画がスタートして2年目ということですので、この計画の実現に向けて、職員一丸となってまず頑張っていきたいと考えます。